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マイク一本から始めよう。 〜ブループロジェクト 30周年記念ヒストリー〜
著者 葛西敏明
episode 1-4
4、機材が来た
翌日 僕らは電気の街 秋葉原に立っていた。立っていたと言うより迷い込んでいた。
電気の街は独特な匂いがした、何の匂いかずっと探っていたのだが、どうやらテレビの後ろに物を落とした時に、嗅いだ匂いの様だ。
薄暗い 屋台露地のような所を人混みをすり抜けながら、慣れた感じで蓮池
と葛西が歩いていく、秋葉原は来た事ないわけでは無いが、こんなマニアック
な場所は来たことがない、指先より小さいパーツが、木のコマ割の中にビッシ
リと並べられている。
抵抗が50kΩとコンデンサーはスピーカーを決めてからかな?プリント基板
はどうする?何を言っているのかわからない。。。
専門学校では、習わない電子回路のパーツを 二人で次々と拾い上げてい
く。
この二人は、中学時代はラジオ部所属 今で言うオタクの様な部活の部長と
副部長だった、ラジオと言ってもラジオを聴いているわけでは無く、その当時
トランジスタラジオを作ったり、アマチュア無線をやったりする、電子工作を作ったりする部活だったらしい。
そのせいか、蓮池は特にその分野は詳しいようで、秋葉原のパーツ街は中学時代からの遊び場だったようだ。
裸のスピーカーが ゴロゴロと置いてある。聞いたことがないメーカーや携番、沢山あり過ぎて全くわからない、蓮池が図面と睨めっこしてブツブツと言っていると、いつも通りに待ちきれない葛西がみんなを遮る声で、難しそうな顔をしている初老の男性店員に聞いた。
「すいません、モニタースピーカーを作りたいのですが、どれが良いですか?」そう言いながら、狭い露呈店舗に男たちがむっしりと五人ほどいる中をグイグイ割って入っていく。
蓮池を促しながら図面を男性に見せて質問を続ける。
一通り奴の説明が終わると店の男性が、いくつかの候補のスピーカーを出してくれた。
どれも新鮮でカッコよく見えた、Fostex あっこれ、アンプと同じメーカーだ、二人もそこに目線を合わせたようで、あっさりスピーカーは決まった。
シルバーのドアーがプシューと言って僕たちの視線から消えていく。広く長い階段を登るたびに、なんでこの駅にはエスカレーターが無いんだろうと、両手いっぱいの茶色い紙袋を持たされて思う。
柏駅の改札を出て左に曲がり東武線の乗り場の改札に到着すると、鉄柵にもたれた大塚がいた。
笑顔で僕と蓮池の荷物を片方ずつ、預かってくれた。
豊四季駅に着く頃には、夕日がもうすぐ終わる時間だった。
新品の機材に次々とケーブルが繋がり、大音量の音が迫ってきた。
僕たちは機材のお披露目とチェックを兼ね、都内の体育館を借りてライブプランニング・ブルー 第一回の企画ライブを開催した。
アンディーズミュージックの石井さんに、言われるがままに買ったメインシステ
ムは 名機BOSE802 とサブウーファー302 を片側 4/2セット。
初めての 機材で不安だった僕らは石井さんに無理を言って、今日のオペレータ
ーをお願いした。
最初は戸惑った顔で、そういうサービスはしてないと断られてしまったのだが、
自分の休みの日にプライベートならと、最後は笑顔で okサインをしてくれた。
ステージの上に 新品のスピーカーを置き、自作のモニタースピーカーを配置し
て、真正面にミキサー席を組んだ、31バンドのイコライザーにヤマハのエフェクタ
ーがミキサー席で城のようにそびえ立って神々しい。
ちょっと声高く 石井さんのサウンドチェックが始まった、ヘイ!1-2-3、チェック! 続けて迫力のチェックサウンドが流れた
聞いたことがないチェック音源、ドナルドフェイゲンじゃあ無いのが新鮮だ。
ふとミキサー席に目をやると、大塚と葛西が石井さんの一挙一統を驚くほど近距離で睨みつける様に見ている、やり辛そうだと思い
何度か注意しにいったが、全く反応もしてくれない、この二人は時折不思議な
行動をするのだが、本人たちは全く分かって無い様だ。
蓮池はステージ上で、自作のモニタースピーカーの音を目玉をまん丸にして確
認していた。
ステージ袖では浅利が、出演者の出番調整をしている。
第一回の企画ライブは ロックバンド、ヘビーメタル、ハウンドドックのコピーバンドなどなど 5組が参加してくれて大盛り上がり、お披露目会としては大成功で、その日は終わった、
音は思い描いていた物とは少し違っていたが、自分の機材で音が出ている事の感動で胸が圧迫されるような思いがした。
機材を車をしまった後、僕ら5人は体育館の搬出口にある 自動販売機のコーラで乾杯をした、まだ芽吹くには早い桜の木々等が、僕らの未来を応援してくれている様に笑ってくれていた。
2020年2月26日