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株式会社ブループロジェクト
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マイク一本から始めよう。 〜ブループロジェクト 30周年記念ヒストリー〜
著者 葛西敏明
episode 1-3
3、営業開始
インクの染みた臭いが、マイルドセブンほどのケースを開けると鼻にすんと刺さった。
1990年、二十歳の成人式の前の日、僕らの手元には一箱づつの名刺が配られた。
浅利がデザインしたその名刺は縦書きで 白地に三角で囲った▶︎BLUE◀︎のロゴ なんだか
それだけで少し洒落て見えていた。
明日の成人式に、昔の友達たちに配るのだそうだ、まだ会社登録もしてないのに名刺なんて
作れるのかと不安だったけど、名刺には特に規定は無いようだ。
「さぁ、明日はみんなに営業してきてね」今日も葛西が相変わらずの満々顔で演説を始めた。
柏市の成人式は駅から15分ほど離れた柏市民文化会館で行われていた、けっして小さくないホールなのに午前と午後と2回に分かれているのは、それだけ新成人が多いということだろう。
ホールの外は 晴れ着姿の新成人があふれていた、真冬なのに穏やかな日差しはコートを脱いでも十分寒さをしのげた。
僕は中学時代のクラスメイトに捕まって、懐かしい何気ない会話をしていた、自転車置き場の塊りでは葛西と大塚が中学時代のクラスメイトに、代わる代わる名刺を配りながら会社の説明をしているようだ。
自慢げの葛西と、時折見せる慌てたような表情の大塚、遠くでもなんとなく内容が見えてしまうのが少しおかしかった。
脱いだコートを思い出す頃、会場に終了のアナウンスが流れた、ホールにはとうとう入らずに成人式式典は終了した、僕は一枚も出せなかった名刺をポケットの中で くしゃっと握りつぶしていた。
真冬なのに、全然寒くはなかった。
高校の名前と、日付、電話番号がノートにビッシリと書かれている。
浅利と葛西が調べてきたようだ、千葉、茨城、埼玉と、パッと見ても200校は越えている、このノートに書かれた高校に電話をかけて営業するようだ、、、、
なにー?!
そんなのできるわけないだろ?だって学校に電話しても、誰と、どんな話をするんだ?? また側頭部が疼いた。
奴の計画性も無く楽天過ぎる考えが、時折羨ましく感じる事もあるが、これは僕にも降りかかると言う事なのだろうか?
そんな僕の表情が出てしまったのか、大塚が逃げ場を提案してくれた。
「先月みんなで買った機材が来週届くみたいなんだよ。俺と成島と蓮池は機材の検品とか調整をするから、営業は葛西達に任せるよ」
助かった。。。。ありがとうと、大塚を見たが彼は全くそのつもりは無かったようで、スピーカーの写真がデカデカと写っている機材カタログをふむふむと眺めていた。
大塚は、バンドではドラムを担当していた、しかし元々ベースがやりたか
ったようで、中学時代に蓮池に誘われて 当時 大人気のアルフィーのコピー
バンドを始めていた。
小遣いをコツコツ貯めて、知り合いからベースを譲って貰って練習して
いたが、ある日 僕が遊びにいった時 面白半分で彼のベースを弾いたら
彼が何日もかけて仕上がらない曲をあっさり1時間で弾けてしまい、そ
の日から彼のベーシストの座は僕のものになってしまった。
僕に取ってはなんとも罰が悪い思い出だが、彼はどう思っていたのか、
今も不安に思う、なんせコツコツ貯めて買ったベースは、その後すぐに僕の手に渡ってしまったのだから、、、
そんな大塚は、この仕事には一番遠い所にいる気がする、僕は音響専門学校在学、葛西は音響会社経験者、蓮池は夜間の放送系の専門学校に通っている、そして彼はバイク大好き少年!
学生時代の企画ライブでも僕らは機材を借りてきて、スピーカーを繋いで自分なりの音響をやったりしていた。そのほかにも葛西のおじさんのイベント会社で、僕らは音響や照明を高校在学中のうちに手伝わされていたが、大塚は全くと言うほど興味がなく、彼が音響機材を触った記憶が無い、そんな彼が代表を本当に出来るのかが一番心配だ。
さっきから ふむふむしているカタログは何を読み取れているかも怪しいものだ、おっと いけない、カタログでも読んでいないと また営業チームに声をかけられてしまう、黄色の厚い音響機器カタログを手に取った。
お疲れさまー
いつも、遅れて来る蓮池が、到着早々レポート用紙を4枚 机に広げた。
多少なりとも音響専門学校で勉強している僕にはすぐに内容がわかった、モニタースピーカーを(いわゆるフットモニター)自作するようだ。
きちんと容量計算や取っ手の位置なども書かれた図面である。
僕自身 図工が得意では無かったけど、まあ営業よりは逃げ場がありそうだ、蓮池の説明を彼とフンフンと聞いていた。
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2020年2月25日
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